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  • 正社員への転換 ~多様な正社員へ~
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  • 勤務地を限定した正社員

事例33 株式会社ユニバース

事例 33

株式会社ユニバース
従来の勤務地限定正社員制度を見直したことにより、制度利用者数が大幅に増加した


会社設立年 1967年
本社所在地 〒039-1103 青森県八戸市大字長苗代字前田83番地1
業種 流通業
正社員数 1,110名(男性802名、女性308名)
非正規雇用労働者数 4,575名(男性468名、女性4,107名)
資本金 15億2,290万円
売上高
1,269億円(2019年度決算)

【2020年2月現在】

PDFデータ

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社員数


沿革

1967年 設立
1967年 1号店開店(創業)(旧)小中野店
1975年 当社初の本格的スーパーマーケット根城店開店
1997年  日配物流センター本格稼働
1998年 現本部社屋 完成
2008年 東証一部指定
2016年 ネットスーパー1号店を開業小中野店
2017年 当社初の八戸デリカセンター稼働
2017年 創立50周年
2020年 食肉プロセスセンター稼動

 当社は57店舗のスーパーマーケットを経営しており、そのうち32店舗が店舗面積2,000 ㎡以上の大型スーパーマーケットである。
 店舗経営の他、賞味期限が過ぎた野菜等を有効利用する食品リサイクルや店頭にリサイクルボックスを設置し発泡スチロールや牛乳パックを回収する活動等、環境への取組や、愛のチャリティー募金、自治体との災害支援協定の締結など地域貢献活動にも力を入れている。


1.社員体系

 当社の社員体系は、大きく正社員とパートナー社員に分かれている。さらに、正社員は全域型社員と勤務地限定正社員に分かれており、パートナー社員はCUコース、STコース、ESコースの3コースに分かれている。(付表1 「社員体系」参照)

付表1 社員体系



2.「多様な正社員」制度について

 当社では、2008年より勤務地限定正社員制度を導入し、2018年に制度内容を改定した。

(1)制度の概要

 当社の勤務地限定正社員は、自宅から最も近い店舗を母店(ぼてん)として登録し、母店から概ね30km以内の店舗でのみ勤務する。利用条件は特に定めていないため、社員が希望すれば勤務地を限定して勤務することができる。
 勤務時間や職務の内容は、全域型社員と同じである。

(2)制度改定の経緯

 2008年に導入した制度では、入社3年以上勤続している管理職以外の社員のみが対象であった。また、制度を利用すると基本給が正社員より約25%減額されるため、制度の利用者は会社全体の8%にとどまっていた。そこで、社員がより利用しやすい制度とするため、2018年、勤務地限定正社員制度の改定をすることとなった。(付表2「制度の改定内容」参照)

付表2 制度の改定内容


(3)全域型社員と勤務地限定正社員との待遇の違いや昇進について

 勤務地限定正社員の基本給については、異動範囲の違いを鑑み、正社員の90%となるよう設定されている。
 その他の待遇については同額で支給されるが、全域型社員には単身赴任手当や母店域外勤務手当(自宅以外の場所から通勤する社員に支給する手当)が支給される。

付表3 全域型社員と勤務地限定正社員の待遇の比較

  

(4)雇用管理区分転換ルールについて

 毎年1回、11月に制度の利用・解除を申請できる時期を設定しており、制度の利用を希望する社員はその期間に申請する。
 全域型社員は、申請のみで制度を利用でき、その他の条件は設けていない。制度の利用を解除し、全域型社員に戻る場合も同様である。
制度の利用回数に上限はなく、入社時から制度を利用することも可能である。
 一方、パートナー社員が勤務地限定正社員になるには正社員に転換することとなるが、人事評価や勤続等に関する一定の条件を満たしている必要があり、その上で面接と筆記試験に合格しなければならない。
 勤務地限定正社員からパートナー社員への転換は、特に規定はなく本人からの申請があれば適宣対応している。

付表4 雇用管理区分転換


(5)制度改定における課題と工夫点

 制度の改定により勤務地限定正社員への転換を希望する社員の増加が予想され、利用希望者全員を勤務地限定正社員に転換させることが困難な状況となることが懸念された。
 そこで、制度を改定する前に全社員に対し、改定後の制度内容を周知し、利用希望についてヒアリング調査を行った。制度の利用を希望すると回答した社員数と各店舗の定員と照らし合わせることで、各店舗の配置のシミュレーションを実施した。
 また、各部門(青果、食肉、水産、デリカ、ベーカリー、チェックアウト等)のうち複数の部門の職務を担える人材を育成し、部門ごとの定員を超える転換希望があった場合には、部門間の配置転換を実施できるようにすることで、可能な限り社員の希望に添って勤務地限定正社員制度の利用ができるよう調整を行っている。

(6)取組の効果について

 2017年度までの制度利用者は全社員の8%程度であったが、2018年度の制度改定から大きく増加し、2020年度には31%となり、社員のニーズに応えた制度になったと考えている。
 退職者数が減少しただけでなく、新卒、中途採用を問わず応募者数が明らかに増え、採用にもプラスの影響が出ている。

(7)今後の課題

 勤務地限定正社員制度の利用者が増加したことによって、特定の地域に社員が集中することや、全域型社員の転勤回数が増加するといった状況が生じている。会社としては、社員全員に満足して働いてもらうためにこの課題をどう解決するか模索中である。
 現在、社員の異動は、可能な限り自宅に近い店舗への異動とし、転居を伴う異動の場合は、昇進を伴う配置転換とする等の対応をしているが、根本的な問題解決には至っていないのが現状である。 


3.他の「多様な働き方」制度について

◆育児のための短時間勤務制度等の拡充

 育児のための短時間勤務制度、時間外労働の制限、深夜業の制限について、子どもが小学校3年生まで利用できる。

◆年次有給休暇の積立制度

 本人の病気の治療や育児を理由とする場合、失効した年次有給休暇を年間22日まで利用することができる。